令和6年度

横浜サイエンスフロンティア中学校 適性検査T・Uの問題・解答

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 適性検査Tの問題と解答
 適性検査Uの問題と解答

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 塾長解説


         適性検査 T


※ 今年の検査Tは、例年と比較すると難易度がやや下がりました。



問題1

「会話1」中の@「太陽の出ない季節」という言葉が使われている地域として最も適切な地域を次の「地図中の1〜4から一つ選び、番号を書きなさい。


答えは、1です。


資料2の図から、地球が自転しても北極周辺は1日中、太陽の光が当たらないことがわかります。このよ
うなことが起こるのは、
地軸が地球の公転面の垂線に対して約23.4度傾いているからなのです。


1日中、太陽が出てこない現象を
極夜(きょくや)といいます。反対に1日中、太陽が出ている現象もあります。白夜(びゃくや)と言います。皆さんもどこかで耳にしたことがあると思います。


極夜・白夜が起こるのは、緯度(赤道が0度、北極・南極が90度)が66.6度
(90度−23.4度)以上の地域に限られます。北緯66.6度以上を北極圏、南緯66.6以上を南極圏といいます。


よって、地図で
スカンジナビア半島の上部は、北極圏の地域に当てはまりますので、答えは1になります。

「極夜・白夜は、スウェーデンやフィンランドの北部地域で起きる現象である」ということを知っていた生徒さんは、すぐに答えを書けたのではないでしょうか  ※南極圏の地域は選択肢にありません。



問題2

「会話2」中のAにあてはまる気温と降水量のグラフを次のAとBから選び、「会話2」中のBにあてはまる作物との組み合わせとして適切なものを、「資料5」〜「資料7」を参考にしてあとの1〜6から一つ選び、番号を書きなさい。


答えは、1です。


「マレーシアやシンガポールと同じ気候の地域」とありますので、気候のグラフは、Aの1年中高温・多雨の熱帯雨林とわかります。また、小麦・オリーブ・コーヒーのうち、熱帯で栽培されている作物はコーヒーです。よって答えは、1の「Aとコーヒー」になります。



問題3

「資料8」を参考にして、672年と1868年に起こったできごとを次の1〜6から,それぞれ一つずつ選び、番号を書きなさい。


答えは、672年は、5の「壬申の乱」、1868年は、4の「戊辰戦争」です


この問題は、「資料8」を参考にしなくても、今回受験された皆さんなら即、わかったと思います。答えの時間を節約できましたね。受験生にとって年号は必修事項で
壬申(じんしん)の乱戊辰(ぼしん)戦争は、小学校で学ぶ歴史の中でも最も重要な出来事の一つです。これから受験する生徒の皆さんは、主な年号は全て、覚えておく必要があります。


※ ちなみに「資料8」を利用した解き方を説明しておきます。

672÷10=67・・・2     十干で、
余り2は、「壬」です。

672÷12=56・・・0     十二支で
余り0は、「申」です。

よって、答えは
「壬申」です。


1868÷10=186・・・8   十干で、
余り8は、「戊」です。

1868÷12=155・・・8   十二支で
余り8は、「辰」です。

よって、答えは
「戊辰」になります。



問題4


答えは、4です。


「資料9」中のC下関条約が結ばれたところがある県とD門司港がある県の
2つの県以外で起こったことを次の1〜4から一つ選び、番号を書きなさい。


Cの下関条約が結ばれたところは、
山口県です。また、Dの門司港がある県は福岡県です。


選択肢1  中国(漢)の皇帝から与えられた金印が発見された。 ⇒ 
福岡県

選択肢2  源氏が壇ノ浦の戦いで平氏をほろぼした。 ⇒ 
山口県

選択肢3  元との戦いに備えて防塁がつくられた。 ⇒ 
福岡県

選択肢4  ポルトガル人が漂着し、鉄砲が伝わった。⇒ 
鹿児島県(種子島)


 
歴史の知識が問われる問題でした。  よって答えは4です



問題5

「会話4」中のEにあてはまる言葉として最も適切なものを次の1〜4から一つ選び、番号を書きなさい。


答えは、2です。


「会話4」の中のみなみさんの言葉がヒントになります。
「今では当たり前のように思えることも、昔はちがったのですね。」という部分です。

今では、義務教育により、ほぼ100%の子どもが小学校に通っています。このことが「今では当たり前」の箇所に照応しています。

よって、答えは、2の「学制にもとづいて小学校に通った子どもの割合の変化」になります。



参考資料:

明治政府が、
1872年(明治5年)に学制を発布して、6歳以上の子どもに教育を受けさせることを国民の義務とし、全国各地に小学校を造りました。しかし、初めのうちは授業料を負担できず、学校に行けない子どもが大勢いました。

就学率は
30%程度で、それもほとんどが男子でした。特に女子は「家事の担い手として必要である。」という考えもあり、就学率はなかなか上がりませんでした。

それでも、
1875年には女子が20%近くまでになり、男子は50%を超えました。1890年になると、女子は、30%、男子は70%になり平均すると50%で、問題の「資料10」に合致します。

その後は女子の就学率が急激に上昇し、
1910年には男女とも100%近くになり、ほぼ全ての子どもが小学校に通うようになりました。


すぐに答えが思い浮かばなかった時は、消去法で消していきます。1は、
徴兵制で100%が間違っています。1890年頃でも、3〜4%程度です。2は、殖産興業で働いていたのは主に女性なので、数字と合いません。

4は、四民平等によって平民とされた人の割合とありますが、当初から平民は
90%近くを占めていたので、これもグラフとは一致しません。



問題6

りかさんは日本や外国の言葉に興味をもち、さらにくわしく調べることにしました。その際に大切だと考えられることはどのようなことですか。次の条件にしたがって書きなさい。


「会話」の中で、解答につながる文章がいくつかあります。それを参考にしてまとめます。


「会話1」

スペインには「SIESTA(シエスタ・昼の休憩)」という
文化があるのですね。

「SOBREMESA(ソブレメサ)」というスペイン語は、「食後に食卓を囲んで、くつろいでおしゃべりをする」という
習慣を指す言葉です。

その国の言葉には
その国の文化が反映されているのですね。

「PISAN ZAPRA(ピサンザプラ・バナナを食べるときの所要時間)」はマレーシアやシンガポールなどで話されているマレー語の言葉です。
同じ気候の地域で「資料5」のBが育てられていますね。


上の文でのキーワードは、
「文化」「習慣」「気候」の3つです。この3つの言葉を使ってまとめると、


答えは、「その国の文化、習慣、気候等を学ぶこと」になります。

「学ぶこと」「知ること」でもいいですね。




 



問題1

「科学の研究員が」ー線「筋肉の名前は、とりあえずそんなに気にしなくてもいいんじゃない?」と言ったことをきっかけに、筆者が気づいたこととして最も適切なものを、次の1〜4から一つ選び、番号を書きなさい。


答えは3です。


次の箇所がヒントになります。

「筋肉や神経の名前を忘れ、目の前にあるものを純粋な気持ちで観察しなさい」「解剖の目的は、名前を特定することではない。まずは、純粋な目で観察することこそが、体の構造を理解する上で何より大事なことである。」

「当時の私はこのことに気がついてはおらず」とあり、その後、言われたことをきっかけに、このことに気がついたのです。

よって、答えは
「生き物の体の構造を理解するには、目の前にあるものをありのままに観察することが重要であること。」が答えになります。



問題2

「資料1」「資料2」に共通する考えを、次の「条件」「書き方の注意」にしたがって説明しなさい。

1 三つの段落で構成し、三百四十字以上四百字以内で書くこと。

2 三つの段落それぞれの内容は次のようにすること。

第一段落 「資料1」「資料2」に共通する考え

第二段落 共通する考えが「資料1」では具体的にどのように述べられているか

第三段落 共通する考えが「資料2」では具体的にどのように述べられているか


 解答例


 ものごとを観察・観賞する際には、知識や情報を優先せず、まず
直接自分の目で見ること、そして頭で考えることが大切である。これが共通の考えである。

 資料1では、「キリンの体を解剖する時に、以前は
教科書に描かれた構造をキリンの中に探し求めるだけだったが、筋肉の名前の特定にこだわることをやめ、遺体に向き合い、筋肉の名前はわからなくてもその筋肉の付着する場所、走行、大きさ、長さを丁寧に観察し、記録していった。頭を使って解剖することができたと実感した。」と述べられている。

 資料2では、「ムンクの叫びという画像を東京で見せて感想を聞いたところ、作者の名前や、作品名を答えるなど
自分の知っていることを言うだけの人がほとんどだった。一方、オスロでインタビューした時は、自分の感想をいう人が多かった。ただ作品の情報を話すよりも、作品に対してどれくらい自分の言葉で語れるかが豊かな鑑賞につながる。」と述べられている。




                    
 完



         適性検査 U


※ 今年は大問が、1・2の2題になりました。2の方は、折り紙を数回折り、重なった状態で一部を切りとり、それを広げた時の図について問う出題でした。私立中学校入試でもよく出されますが、平面空間図形の分析・処理能力が要求される応用問題です。

平成31年度の適性検査Uでは正八面体の問題が出題されましたが、過去の東京大学の入試問題に出されたものと酷似していました。「論理的思考力」+「空間イメージ創造力」+「ひらめき」も必要とされるような問題でした。 右脳を鍛えておくといいかもしれませんね・・


 


たろうさんは、深海が地球最後のフロンティアと言われていることに興味をもち、調べ学習を進めていました。そこで科学者たちが深海調査をどのように進めてきたのかについてまとめました。次の「資料1」から「資料7」をみて、あとの問題に答えなさい。


問題1

6000m以上の深さの海の面積は何kmか答えなさい。


答えは、4716686kmです。


「資料1」より、海洋の面積は、
362822000kmです。そして、深さ6000m以上の海洋の面積の割合は、1.2+0.1=1.3%です。

よって、
362822000×0.013=362822×13=4716686km になります。




問題2

実験データを適切に扱い、海水1mlが1.03gとするとき、サラダ油1mlは何gか答えなさい。答えがわりきれないときは、小数第3位を四捨五入して、小数第二位まで答えなさい。ただし、おもりの体積については考えないこととします。


答えは、0.92gです。


資料2の5の実験結果は下記の通りです。

 実験  (ウ)の合計の重さ[g]   実験  (ウ)の合計の重さ[g]
 1回目  33.0   6回目  32.9
  2回目  32.8   7回目  33.0
  3回目  33.0   8回目  32.6
  4回目  32.9   9回目  33.1
  5回目  32.7   10回目  33.0


上記の表の1回〜10回の重さの合計は
329gとなり、平均すると329÷10=32.9gとなります。

実験3以降で
追加したサラダ油とおもりの重さ(平均)の和と、それと同じ体積の海水の重さは等しいので、サラダ油1mlの重さを□とおくと、□×300+32.9(サラダ油+おもり)=1.03×300(海水)となります。


還元算で求めます。□×300=309(1.03×300)−32.9 で  
□×300=276.1 になります。よって、□= 276.1÷300=0.920・・・ です。

小数第3位を四捨五入すると
、答えは、0.92gとなります。




問題3

トリエスタ号が、タンクに入れたガソリンの体積は133m
でした。この探査艇が海面にあるとき、ガソリンの浮き上がろうとする力で支えられる重さは何kgか答えなさい。ただし、海水1mlは1.03g、ガソリン1mlは0.75gであるとして計算しなさい。答えがわりきれないときは、小数第1位を四捨五入して、整数で答えなさい。


答えは、37240kgです。


1g=0.001kg なので、1.03g=0.00103kg  0.75g=0.00075kg です。よって、
ガソリン1mlで、0.00103−0.00075=0.00028kg の重さを支えられます。

1m
=1000000mlなので、 133m=133000000mlになります。この二つの数字の積が答えになります。 0.00028×133000000=28×1330=37240 です。




問題4

   い

にあてはまる数やことばを答えなさい。


答えは、「あ」は、’1030’   「い」は、’つぶれて’ です。


資料4

1cm
の板を板の上面から1cmの深さに沈めるとその上に水が1cm乗っていることになります。1cmの海水は1.03gであるとして、10000mの深さに1cmの板を沈めたと考えると 「あ」 kgの水が乗っていることになります。

例えば、発砲ポリスチレン製のカップ麺の容器に6500mの深海と同じ水の重さが加わると容器はすっかり小さくなってしまいます。そのため深海では図7の
発砲ポリスチレンの一つひとつの小さな空間が 「い」 しまい、元に戻らなくなります。


10000mは、1cm×1000000なので、
1.03g×1000000=1030000g になります。1000g=1kg なので、「あ」=1030kgです。


容器が小さくなると、発砲ポリスチレンはぎゅーと縮まり、その
空間はつぶれてしまいます。発砲ポリスチレンには弾性がないので、元に戻らなくなります。よって、こたえは、「つぶれて」 になります。




問題5

9時00分に潜水を開始して、毎分45mで潜航、浮上するとき、水深6480mで行う調査時間は最大で何時間何分か答えなさい。


答えは、3時間12分です。


資料5

時刻   内容  説明
 7時00分  作業開始 潜航開始地点まで運ぶ母船の上で潜航するための準備をする。
 8時30分  着水作業 「しんかい6500」を母船から海面に降ろす。
 9時00分  潜航開始 バラストタンクという空洞のタンクに海水を注入し毎分45mで降下する。
   海底到着、調査開始 潜航開始から海面浮上までを日中の8時間で行うことにしているので、降下・上昇時間を差し引いた残りが調査時間となる。
   離底(上昇開始) 「しんかい6500」の底に付けた鉄板のおもりを捨てて毎分45mで上昇する。 
 17時00分  海面浮上、揚収作業 翌日の調査に備えて、電池の充電や保守整備などの準備を行う。


「毎分45mで潜航、浮上する」とありますので、
往復では、6480÷45×2=288分かかります。288分=4時間48分です。9時00分に潜水を開始するとありますので、17時00分の揚収作業までの時間は8時間になります。よって、調査時間は最大で、8時間−4時間48分=3時間12分となります。




問題6

「図10」〜「図12」から読み取れることとして、次の1〜9からあてはまるものをすべて選び、番号を書きなさい。


答えは、3・6・8 です。


選択肢1〜3は、
図10について、4〜6は、図11について、7〜9は、図12について記しています。


1.水深と海水温は比例の関係になっている。
× 3000m以上は変化がありません。

2.水深1000mでの海水温が最も高い。
× 水面が最も高くなっています。

3.水深1000mから水面までが最も海水温の変動が大きい。
○ 5℃と18℃で差が最大です。

4.水深1000m付近の塩分濃度が最も高い。
× 水面が最も高くなっています。

5.水深が深くなればなるほど塩分濃度が上がっていく。
× 水深500mまでは減少しています。

6.水深が0mに近いときの塩分濃度が最も高い。
○ 0mでは、34.8psuで、最高です。

7.水深が浅いほど音の伝わる速さは遅い。 
 × 水深1000mが最も遅くなっています。

8.水深1000m付近の音の伝わる速さが最も遅い。
○1000mでは1480m/秒で最も遅いです。

9.水深と音の速さは、比例の関係になっている。
×初めは減り、その後増えて、比例していません。


よって、正しく述べているのは、3・6・8になります。





問題7

「資料7」の ( う ) ( え ) にあてはまる数を答えなさい。

新型機(2018年)では、初号機と比べて同じ距離でも通信速度が ( う )倍になったので、画像を ( え )秒に1枚送ることができるようになるまで改良され・・・


答えは、 ( う )は、5    ( え )は2 です。


        
 図13 音響画像伝送装置の性能比較

   通信速度(kbps) 距離(km)
 初号機  16  6.5 
 新型機(2017年)  70  3.6
 新型機(2018年)  80  6.5


(う)は図13より、
80÷16=5倍です。

(え)は、資料7の文章中に、
「初号機は画像を10秒に1枚しか送ることができなかったり・・」とあります。

通信速度が5倍になったので、転送時間は5分の1になります。10÷5=2秒です。




 2


たろうさんとはなこさんは、「図1」について考えています。次の会話文を読み、あとの問題に答えなさい。ただし、図は正確とは限りません。

問題1


「図3」のEのように折られた折り紙EFCを、ハサミで切って、折り紙を@の状態まで開くと「図4」のようになりました。どのように切ったか、最も適切なものを、次の1〜8から一つ選び、番号を書きなさい。


答えは、5です。


図3のAで、BとDが重なります。 B・CでAとCが重なります。 DでBとCが重なります。よって、A・B・C・Dが全て1点に重なります。D・Eで、
点Fは、AB・BC・CD・DA上の点だとわかります。図4では、その点Fが、消えているので、底辺をECとする直角三角形FECで、辺FC、辺FE上に、頂点Fから等距離になるような点を二つとり、それらを結んだ線分で切れば、図4のようになります。

よって、
選択肢5が答えになります。






問題2

「図3」のEのように折られた折り紙EFCから切り取られた4つの三角形を開いたところ、すべて合同な直角三角形でした。このとき、「図4」の面積は何cm
になるか答えなさい。


答えは、210.42cmです。


正方形の折り紙から、直角をはさむ2辺が2.7cmの直角二等辺三角形4つを引けば求められます。

正方形は、15×15=
225cm  

直角二等辺三角形4つは、2.7×2.7÷2×4=
14.58cm

よって、225−14.58=
210.42cmが答えになります。




問題3

はなこさんは「図3」のEのように折られた折り紙EFCを、たろうさんとは別の折り方で、あと1回だけ折ってから、一刀切りをし、折り紙を「図3」の@の状態まで開くと「図6」のようになりました。折り目となる直線を解答用紙の図にかき入れなさい。ただし、解答用紙の図にある点C、E、G、H、I、J、K、L、M、N、Oから、最も適切な2点を選び、まっすぐにつなぐこと。また、G、I、Lはそれぞれ辺EC、EF、FCの真ん中の点とする。


答えは、点Jと点Gをつなぐ 線分JG です。


「図6」で折る前の折り紙ABCDでは、
中央の点がE、そこから下へ垂線を引いてBCと交わる点(BCの中点)がFになります。

また、中央の切り取られた小さな正方形では、中心は開いた折り紙と同じ点E、
Eから下に引いた垂線が、Eの図のHになります。そしてHから右に線を引いた点がEのOになります。線分HOは切られたところです。

ここで、会話文のたろうさんの言葉がヒントになります。
「ハサミで1回しか切ることができないという条件であ
れば、ハサミで切るまっすぐな線の上に切りたい部分が重なるようにもう一度折るしかなさそうですね。」

図6でハサミをいれた
線分HOと重なる線分はEの図から、FCの中点Lから、GC上の点Nを結んだ線とわかります。

そして、
HOとLNが線対称で対応する辺どうしとなるような対象の軸が、折り目となる直線です。JGで折れば、HOとLNは重なります。(ハサミを入れたところです)

よって、答えは、
点Jと点Gを結んだ 線JGになります。












問題4

「会話文」中の( あ )( い )にあてはまる比を、それぞれ最も簡単な整数の比で表しなさい。


答えは、( あ )は 3 : 5 ( い )は 1 : 4です。


折り紙を開いていく順序を考えます。

図10・図12・図13から、
QR=IF×2です。DP=QRなので、IFは、ICの半分です。
よって、( あ )は、EG:GB=HF:HC=
1+4×0.5 : 1+4= 3 : 5 になります。


同様に、図から、DP=IC・・・@  PQ=HI×2・・・Aになります。また、DP:PQ=2:1なので 、@・Aより、
IC:HI×2=2:1・・・Bとなります。

Bの式で、内項の積=外項の積を使うと、
HI×4=ICという式が導かれます。よって、(い)は、1 :4 です。




問題5

次の折り方(う)、(え)について、一刀切りをしたとき、どのアルファベットになるか、最も適切なものを、次の1〜18からそれぞれ一つずつ選び、番号を書きなさい。


答えは、( あ )は 11  ( い )は 12です。

(あ)

Fから逆に開いていきます。FからDまでで、
DCを下底とした台形ができます。それからBまででEFを軸としたアルファベットMの右半分になります。折り目がEFで、AとD、BとCが重なっているので、開くと@は11のアルファベットMになります。

(い)

同様に、逆算していきます。Fの一刀切りでは、KCと平行な直線で切り、Bを含む折り紙を開くとあるので、
H・K・Cを含む部分はなくなり、JはABと同じ側に移ります。そして、左側はABとそれに平行な辺を縦とした五角形
になります。

Dでは、その
五角形の右上にADを下底とした等脚台形ができます。CとBでAD上に移ったEとFを元に戻すと、アルファベットPの穴の開いた下半分になります。Aと@で、EFを対称の軸として、ADを広げると穴の開いた上半分が現れ、12のアルファベットPになります。